2015年、2016年と箱根駅伝で連覇した、青山学院大学。その監督が選手を導いたものを、本から学びました。
今回は「フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉」という、青山学院大学の原晋選手の著作の書評を紹介します!
フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉
今回読んだのは、こちらの本です。
著者であり、青山学院大学陸上競技部監督である、原晋さん。
元々陸上競技選手で、中国電力での競技生活を引退後に、同社でビジネスマンとして再スタートされた方です。
中国電力でサラリーマン生活をしていたのは色々なスポーツドキュメンタリーで知ってましたが、
実は、高校駅伝で2015年に男女アベック優勝した、世羅高校の陸上部出身だったんですね(野球でいうと、PL学園や横浜高校のような超名門)
2003年に青山学院大学陸上部の監督に就任し、2009年には33年ぶりの箱根駅伝出場。
ついに、2015年にぶっちぎりでの青学史上初の箱根駅伝総合優勝、16年に連覇を果たしました。
箱根とまったく無縁だった大学の監督に就任し、どのように最強のチームを作り上げたのか。そのエッセンスが詰まっている本です。
・・・ちなみに、ふじたんは法政大学出身。2年ぶりの箱根駅伝本選出場で喜んでるのが悲しい・・・><
ビジネスの基本を陸上に持ち込んだ一冊
「フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉」は、冒頭のプロローグにエッセンスが詰まっています。
営業マンとしての実績を積み重ねる過程で、
チームをつくり上げるにはなにが必要なのか、なにから手をつけていけばいいのか、
人を育てるとはどういうことなのかなど、たくさんのことを学んだ。
それをスポーツの現場に持ち込めば成功するのではないかと思っていたのです。
このように、今日の青学陸上競技部は、世の中にあるビジネスノウハウを活用して築き上げられました。
なるほどねー。思わず納得してしまいます。
そして更に、各章のタイトルが実によく考えられたキーワードだなぁと感心します。
- 第1章 チームで結果を出し続ける
- 第2章 伸びる人材を見極める
- 第3章 潜在能力を引き出す
- 第4章 人間力を育む
- 第5章 周囲を巻き込んで力に変える
久保田和真選手、神野大地選手、一色恭志選手、小椋裕介選手の4大エースが取り上げられがちですが、メンバーに選ばれるかどうかの当落線上に、すごく厚い選手層
いかに、一人のスーパーエースを輩出することよりもチームとしての成長を促すかを意識したのかが伝わります。
スポンサーリンク
特に部長や課長、マネージャーの層に刺さる本
チームにおける役割と資質として、キャプテン、マネージャー、寮長、学年長と、それぞれに分けて紹介しています。
キャプテン=部長、マネージャー=課長、学年長=主任それぞれに置き換えると、実にしっくりくる内容が多かったです。
特に印象的だったキーワードをいくつか初回しますね。
● 私がキャプテンに求めるのは、チームの空気を変えられるかどうか
● それまで結果が出せていない、弱小の組織やチームでまずやるべきこと。
それは、「自分たちの核となることを全員に徹底させる」ことです。陸上界で最も基本となる核は、規則正しい生活です。
● 長距離選手と短距離選手では性格にも違いがあります。
長距離選手はコツコツと努力する真面目さを持っていますが、短距離選手は華やかで、どちらかといえばやんちゃです。
ビジネスマンでいうと、短期勝負は得意だが、長期でコツコツと目標を達成するのは苦手なタイプです。
私としては、どちらの要素もある選手が伸びるという考えなので、
真面目さを持つ部員が、「チャラい」といわれる明るさを出している姿には、おおいに期待してしまうというわけです。
もう一つ必見なのが、目標管理シートの書き方を教えてくれます。
実例として、神野大地選手の「9月・駅伝シーズンに向けて」という
1か月の目標管理シートを紹介。
とにかく、目標を明確に描き、一つ一つの基本を徹底することの大切さがたくさん詰まっている管理シートでした。これはぜひ、本を手に取ってみてくださいね!
人を育て 組織を鍛え 成功を呼び込む 勝利への哲学157 ~原晋、魂の語録
スポンサーリンク
箱根駅伝の関連情報集
箱根駅伝を楽しくちょっとマニアックに。観戦者目線とランナー目線の記事です。
箱根駅伝を制するには「山を制する」のが必要って本当?2019年~2011年の大学ごと「山タイム」「平地タイム」を順位づけしてみた! 第94回箱根駅伝|山を制した大学はどこ?平地タイムと山タイムで順位を出したら、なんと法政大学が箱根の山を制覇してた! マラソンで絶対にしてはいけない35のこと 中野ジェームズ修一│箱根駅伝「青学4連覇」を導いた、マラソン前に読みたい一冊!