2003年、タイガー・ウッズ選手の5年連続PGA賞金王の野望を打ち砕いた
ビジェイ・シン選手。その選手が愛弟子という、メンタル・トレーナーの本を読みました。
本記事は「禅ゴルフ: メンタル・ゲームをマスターする法」という本の書評レビューです。
仏教と心理学を研究した、新しいタイプのメンタルトレーナー
つい先日ご結婚された、横峯さくらさん。
その夫の森川陽太郎さんがメンタルトレーナーということで
「メンタルトレーナーって何?」と、ちょっとした話題になっていますね。
今回の一冊は、心理学者でもあり、PGAツアーインストラクターでもある
ジョセフ・ペアレント氏の著作。
仏教哲学と心理学の関係の研究で1980年に学位を得たアメリカの心理学者で
新しいタイプのメンタル・トレーナーとして内外のゴルフ界で注目を集めています。
そしてなんといっても、筆頭の愛弟子はビジェイ・シン選手。
タイガー・ウッズ選手が5年以上保持していた世界ランキング1位に躍り出たのは
このメンタルトレーナーの力があったんですね!
禅ゴルフ メンタル・ゲームをマスターする法
タイガー・ウッズ選手もあるとき、ABCテレビのインタビューでこう語ったそうです。
「私の母は仏教の信者です。仏教では、悟りの境地を拓きたければ、
瞑想と心で行う自己改良によってそれを成就しなければなりません。
(タイ人である)母は、そのことを私に伝承してくれたのです。
その結果私は、あらゆる状況下で可能な限り冷静さを保ち、
自分のこころを最大の資産として使えるようになりました」
この禅の精神を、ゴルフのメンタルに役立てることができる良書です。
2014年10冊目のゴルフ書評として、じっくり読んでみました!
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現在という瞬間だけを考えてショットに集中し、雑念を捨てる
この本で一番重要視していること。それが、
現在という瞬間だけに集中すること
そのための具体的な考え方、イメージの作り方を説明してくれます。
特に印象に残った個所を整理してみます。
● 息を十分に吐き出してから、ボールに向かって歩き始める。
スイングのテンポはバックスイングが始まるはるか以前に決まるのである。
● 「あれはミスパットじゃなかった。完璧なパットだった。
しかし、ボールの方が入りたがらなかっただけのことだ」
ナイスパットをすることと、ボールがカップに転がり込むことの違いをはっきり認識しておこう。
● “よくないキャディーはお払い箱にする”
われわれがコースで言う独り言の内容は、プレーに強い影響を及ぼす。
なぜなら、われわれは、単に自分に語りかけているのではなく、
同時に独り言の中身を聞いているからである。
自分が味わっているマイナスの感情を自分の耳で聞けば精神状態によくない影響が生じるし、
その結果として生まれる精神状態は必然的にプレーの質を左右する。
● ひどいショットを打って自分をとがめ、
“いつになっても下手だ”などと口走ると、
体はさらに緊張して、エネルギーを失い、生き生きと反応できなくなってしまう。
その結果、ミスショットがさらに多く出るし、ますます自分を詰ることにもなり、
惨めなラウンドにつながるマイナスのサイクルが確実にできあがってしまうのだ。
そう、一瞬一瞬の言葉づかい が、自分のメンタルを浮き沈みさせて
次のショット、そしてその日一日の流れにつながるんですね!
ひどい一日だったかどうかは、ラウンドが終わるまではわかりません。
● ふだんより不調だったが、17番ホールでホールインワンが出たとする。
そうなれば、それほどひどいラウンドとは思わないだろう。
前のホールの惨めな結果を忘れることができれば、
現在プレーしているホールを楽しむ可能性は増す。
とにかく次のラウンドでは、言葉づかいを意識して
自分を褒めながら回ってみてはいかがでしょう?
特にパッティングのメンタルを良くしたい方は、以下の本もおすすめです!
禅パッティングの書評レビュー

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