全国の各地の美味しいパン屋さんの食べ歩きがライフワークのふじたん(@shinjifujita)です。
ベーカリープロデューサーの岸本拓也さんといえば、今や大行列連発の高級食パン専門店を立て続けにオープンさせている方です。
そして「パン屋で街を元気にする」だけでなく、ついに書籍も出版!
タイトル名はずばり『「考えた人すごいわ」を考えたすごい人』
本記事では、2020年7月1日に出版される『「考えた人すごいわ」を考えたすごい人』の書評レビューをお届けします。
岸本拓也さんの大ファンのパンマニアとして、そしてビジネス書籍という観点からも述べていきますね。
もくじ
ベーカリープロデューサー「岸本拓也さん」はどんな人?
岸本拓也さんは、関西外国語大学を卒業後に横浜ベイシェラトンホテルに入社し、広報PRやレストランカフェ、ホテルベーカリーショップのマーケティング、企画を担当。
20代後半に退社し、2006年に横浜・大倉山に「TOTSZEN BAKER‘S KITCHEN」(トツゼンベーカーズキッチン)というパン屋さんを開業しました。
トツゼンベーカーズキッチン|横浜・大倉山の岸本拓也さん直営のパン屋さんは、明太フランスの気配りと東急東横線のBGMがいい!
その後、2011年よりベーカリープロデュースや既存ベーカリー店の売り上げ改善、販売コンサルティングなどをスタートしました。
「ジャパンベーカリーマーケティング」の代表として、約200店舗(進行中の案件を含む)のパン屋さんをプロデュースしています(2020年6月30日時点)
高級食パン専門店の仕掛け人として、以下などのメディアにも多数登場しています。
メディア出演
- テレビ東京系列「ガイアの夜明け – 膨らむ!”食パン”戦国時代」 (2019年5月7日放映)
- NHK「世界はほしいモノにあふれてる」(2020年2月27日放映)
- 日本テレビ系列「明石家さんまの転職DE天職」(2020年4月26日放映)
- テレビ東京系列「よじごじdays」
最近では、サッカーJ1「北海道コンサドーレ札幌」のオフィシャルパートナーになったことでも話題となりました。
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「考えた人すごいわ」を考えたすごい人│概要・目次
書籍『「考えた人すごいわ」を考えたすごい人』の目次は以下です。
本の概要
- 【目次】
- 第一章_岸本流思考回路
- 第二章_岸本流マーケティング術
- 第三章_岸本流ブランディング術
- 第四章_岸本流プロモーション術
- 第五章_岸本流チーム戦略術
出版記念パーティで登壇された「CCCメディアハウス」の担当者の方によると、以下を大切にされたとのこと。
「読んだ人の価値観がひっくり返る」
「いかに岸本さんらしさをストレートに伝えるか」(=ビジネスの参考になるように)
この書籍自体は「パン好きのための食べ歩き本」ではなく「ビジネス書」です。
書籍内では、岸本拓也さんの「仕事において大切にしていること」「どうしたらたくさんの人に喜んでもらえるビジネスを作れるのか」「新しいアイデアの生み出し方」などを紹介しています。
本の帯のメッセージは、岸本拓也さんが最初にプロデュースした高級食パン専門店「考えた人すごいわ」オーナーの大舘誠さんから!
2018年6月30日に誕生したこのお店の衝撃と大行列から、全国各地への出店がどんどん広まりました。
考えた人すごいわ│東京・清瀬の高級食パン専門店がすごい!待ち時間や混み具合、買い方、メニュー、食レポを紹介【全まとめ】
岸本拓也さんのプロデュースする高級食パン専門店といえば、とにかく「目を引くインパクトのありすぎるデザイン」や「一度聴いたら頭から離れないネーミング」
そして、毎日食べ続けたくなる絶品のパンなんですよね!(あと、ご本人の奇抜すぎるファッション。笑)
この2年間で、全国各地に90店舗以上(当メディア調べ)の高級食パン専門店をオープンさせました。その真髄が詰まっている書籍です。
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自分のテーマを「4つ」持ち、本質を追求しながらもっと遊ぶ
それでは、書評に進みます。
自分の人生のテーマを「4つ」持とう
まずはじめに「人生の棚卸し」をやってみよう。という問いかけから始まります。以下、書籍からの引用。
「人生の棚卸し」とは、自分の本質が何なのか自問自答し、自分らしさを見つける作業です。僕がプロデュースする店のオーナーさんたちにも必ずこの話をしています。
人生の棚卸し=自分自身(や新たな事業)を知るという作業がないと、いいものは作れないわけです。
とはいえ、就職・転職活動や、独立開業する時にも聞くフレーズ「人生の棚卸し」って、じつは難しいですよね。
「人生の棚卸し」を行うにあたり、自信をもって「とにかく語り続けられるぐらい大好き!」という、自分のテーマを4つ決めようと提唱しています。
岸本拓也さんの場合は「音・旅・服・食」
全国各地の店舗のプロデュースだけでなく、各地の素晴らしい景色や日常を大切にもされています。
プロデュースしてきた店舗のまわりにはまだまだ自分が知らない素晴らしい景色や日常がたくさんあります。
そんな感動シーンを動画にしてみました。#もう言葉がでません#鳥取市#オールガイナーレ#ガイナーレ鳥取#隼ラボ#パン屋で街を元気にします#音旅服食 #岸本紀行 pic.twitter.com/WPIOOMMJqE
— 岸本拓也『カレーパンだ。』8月29日開店 (@TOTSZEN_TAKUYA) March 21, 2020
では、自分の場合は・・・?
久しぶりに整理してみたところ、最近忘れかけていたフレーズがくっきりと浮かびました。
4つのテーマ
- 熱狂(国や街中が一つになっている姿)
- 自然(太陽・海・ゴルフが大好き!)
- 美味(五感で感じる美味しさ。高級食パンもその一つ!)
- 表現(傍観して体験するだけではなく、アウトプットすること)
また行きたいと思わせる「本質」はなに?
岸本拓也さんプロデュースの高級食パン専門店で多々見かけるものといえば、奇をてらった「店名」です。以下、ほーんの一例です。
そして「ショッパー」(紙袋)の数々もインパクトがすごい!
上記の「店名」や「ショッパー」は、すべて「ただ目立てばいい」と考えて作っているわけではありません。
「作ること」「売ること」「広めること」における、「広めること」の一環なんです。
では、高級食パン専門店において、また行きたいと思わせる本質はなに?
食パンが「とにかく美味しい」ことは当然。高級食パンの場合は「日常から派生するプチ贅沢」にこそ存在意義があります。
そして、岸本拓也さんプロデュース店に行くときには「今回はなにがあるのだろう!?」という、ワクワクとした楽しさを求めている自分がいるんですよ!
「乃が美」(のがみ)ともっとも異なると感じる部分がココなんです。高級食パンとしての味ではありません。
乃が美に行くときは「絶対おいしいとわかっているいつもの高級食パンに行く気分」だとすると、岸本さんプロデュースのお店に行くときは「予想できないワクワク体験で元気になる」自分が待っています。
どうして自分は、こんなに岸本拓也さんのお店を巡っているのだろう・・・?
「考えた人すごいわ」(東京・清瀬)を初めて訪れて以来、ずっと感じていたモヤモヤ。この本を読み進めている中で、やっとクリアになりました!
ちなみに、首都圏の岸本拓也さんプロデュース店は8割くらい訪問しました。早く全制覇しないと。笑
もっと遊べ!
わたしが、岸本拓也さんの最もすごいなと感じる部分。それは
ふじたん
岸本拓也さんのFacebookやTwitterを拝見していると、とにかくいつも違う場所にいます。笑
感動し続けてもらうためには、自分自身が感動し続けること。
全国を飛び回りココロが動く体験をたくさん取り込みながら、各地の地域性や商圏にあわせて新店舗を誕生させている背景が分かります。
また、書籍のところどころに「ちょっとした遊びゴコロ」も。
各章の終わりのコラムで、5種類の「おいしいパンの食べ方」を紹介していたり、全国各地のショッパーを紹介していたり。
高級食パン専門店はもうピークを過ぎたの?
ホリエモンさんこと堀江貴文さんも「これからパン屋はもうかるかもしれない」とおっしゃっています。(以下の動画にて、14分頃からパンの話がはじまります)
でも、高級食パン専門店って全国に乱立しているんじゃないの?
大変気になるテーマですよね。
本書籍内にて、岸本拓也さんは「爆発的に売れることを期待して1年以内に投資回収しようというオーナーにはおすすめできません」と言明しています。
では、これからのパン屋はなにが流行るの?
地域のコミュニティとしての役割を担っていくために、岸本拓也さんが考えていアイデアがいくつか紹介されています。数カ月前に直接お聞きして着実に進行中のものから「これも!?」と驚くものまで。
たとえば「考えた人届けます」という、高級食パン専門店の宅配専門店もその一つ。他にも、ワクワクする展望を垣間見ることができます。
考えた人届けます│横浜に焼き立てパンの宅配店舗がオープン予定!岸本拓也さんプロデュースの新店舗スポンサーリンク
この本には、当メディア「まいぱん」をはじめた理由が全部詰まっていた
そして、この本を読んで実感したことがあります。
わたしが、パンメディア『まいぱん』をはじめた理由が全部詰まっていた!
以前は「ゴルファン」という、ゴルフ・旅・グルメを中心とした総合ブログの中で、岸本拓也さんプロデュース店や各地の食べ歩いたお店情報を書いていました。
ブログを更新したり、Twitter・Instagramなどの各SNSにアップしたり。
気づいたら、新着記事の半分は「パン屋さん」の食べ歩き記事になっており、周りの仲間にも「わたし=パンの人」と思われていたんですね。
ただ、総合メディア「ゴルファン」=パンだけではない。むしろ、パンブログだとは思われたくない。こんな悩みを抱えていたんです。
パン情報に特化したメディアを立ち上げた方が、より徹底して情報発信ができるのではないか。その回答が、当メディア「まいぱん」でした。
先日の岸本拓也さんの出版記念パーティでは、全国各地のプロデュース店のオーナーさんもたくさん。
記事にて紹介したお店のオーナーさんから直々に「ありがとう!」「検索したら1位でしたね、やっぱりすごいですね」とか、たくさんの嬉しいお言葉もいただきました!
岸本拓也さんのビジネスも、わたしたちが想像している以上に賛否両論が色々とあるそうです。
それでも、周りに何を言われようと、自分の想いを貫き徹底すること。
やっている事、言っている事が普通だと、普通の人生が待っているだけ。
そんなのは、自分が求めているライフスタイルではないんだ!と改めて気づかせてくれた一冊でした。
当メディアのコンセプトは、パンを通じて読者のみなさまの好奇心を刺激すること。
これからも、たくさん発信し続けていきます。そして、食べ歩いたけど未投稿のパン屋さんも50店舗ぐらいあるので、早く書かないと。笑
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『「考えた人すごいわ」を考えたすごい人』を読んだら、お店を巡ってみよう!
この書籍『「考えた人すごいわ」を考えたすごい人』が特におすすめなのは、以下に当てはまる人です。
特におすすめの人
- 何かに迷っている人。踏ん切りがつかない人
- いい商品なんだけど売れない・・・、と悩んでいる人
- 前例のない、新たな市場(セグメント)を作りたい人
「気づきを生み出す本」であり、一冊で「マーケティングや新規事業立案の原理原則」を全て網羅している本ではありません。
※もちろん、繁盛店を生み出し続ける重要なキーワードはたくさん詰まっています。
原理原則は他の書籍や先駆者から学んだ上で、実際に岸本さんのお店に行って感じる方がいい。
そんな興味を抱いた人向けに、巻末には「プロデュースした全国の食パン専門店リスト」が付属されています(このリストがマニア必見!)
2020年7月1日の発刊時点でオープン済(一部、近日オープン)の31都道府県・91店舗が記載されています。
当メディアでは、書籍発刊後もどんどん最新情報を更新していきます。ぜひ地元から近くのお店を探してみてください。
「店をつくることは、ショーをつくること」
本書評がパン好きの人や、岸本拓也さんのビジネスについて深く知りたい人の参考にあれば嬉しいです!
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