サブ3.5ランナー(自己ベスト:3時間29分21秒)で、2021年から一気に自己ベストを更新しようと企んでいるふじたん(@shinjifujita)です。
2021年の最初のターゲットは、サブ3.15(3時間15分切り)
マラソンを速く走れるようになるために、トレーニング方法を根本から見直しつつ、気になったマラソン書籍でインプットに励んでいます。
本記事は「1日10分も走れなかった私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと」という本の書評です。
主に、以下の内容を中心に書評(感想・口コミ)をお届けします(一部、ネタバレあり)
- この本の概要
- この本が役に立つランナー
- わたしが参考になったポイント
- ちょっと困ったポイント
もくじ
1日10分も走れなかった私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと:本の概要
この本は、陸上未経験の女性、鈴木莉紗さんが走歴1年半で「サブスリー」(=3時間切り)を達成してきた成長の軌跡と、それを実現したトレーニング方法を紹介している一冊です。
著者の鈴木莉紗さんは、走り始めて3か月で5kmの大会で23分(=キロ4分36秒)で完走しており、トレーニング開始から約1年後にはサブ3.15を達成。
監修の平塚潤さん(元早稲田大学、エスビー食品、城西大学駅伝部監督)に練習メニューを組んでもらい、3回目のマラソンでサブ3を達成したランナーです。
ランニング専門誌『ランナーズ』の表紙モデルを務めていたこともあるので「あ、この人を見たことある!」という人も多いのでは?
そしてこの本では、サブ3を達成するための「平塚流」の超効率的サブスリートレーニングを紹介しています。
1日10分も走れなかった私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと:ターゲット
この本のターゲット(役に立つランナー)は明確です。
「サブ3を目指したいランナー」
最低でも「週2回のポイント練習」をこなしている人や、週4~5日は走ることが習慣になっている人向けです。
「1日10分も走れなかった私が」とタイトルに書かれていますが、マラソン初心者が完走を目指すための本ではありません。
本に即したタイトルにすると、実際には「フルマラソンを走った女性のわたしが、3時間を切るためにしたこと」というところです。
というか、ランニング3か月で5km走で23分というのがすごい! サブ3.5ランナーのわたしでも、22分くらいですもん。笑
サブ3(3時間切り)を目指したい人や、サブ4(4時間切り)を達成して次はサブ3.5を目指す人など、本気でマラソンに取り組みたい人向けの本です。
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1日10分も走れなかった私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと:とくに参考になった点
実際に読んでみて、わたしにとって特に参考なった点を紹介しますね。
4つのトレーニングがわかりやすい
この本では「距離走・ミドル走・ペース走・インターバル走」という、4つのポイント練習を柱として紹介しています。
この組み合わせにより、スピード、筋力、心肺機能、筋持久力、メンタルを効率的に鍛えるんですね。
以下、サブ3を目指す人向け
内容 | 距離 | 目安タイム | 頻度 |
距離走 | 20~30km | 4分30秒~45秒/km | 2週間に1回 |
ミドル走 | 15~20km | 4分20秒~28秒/km | 週1回 |
ペース走 | 5~10km | 3分50秒~4分00秒/km | 2週間に1回 |
インターバル走 | 1,000m×5本か 2,000m×3本 |
3分50秒以内か 8分00秒以内 |
週1回 |
そして、4つの練習メニューそれぞれにおける「目安タイム」が明確でわかりやすい!
本番で狙うタイムから逆算して、練習でどこまで走力を上げる必要があるかがわかります。
同様に、サブ3.15、サブ3.5を目指す人向けにも、目安タイムや頻度が掲載されています(ぜひ本を手に取ってみてください!)
1年間の計画が組みやすい
本番となる秋や冬のフルマラソンで記録を出すためには、秋や冬の走りやすい時期だけではなく、春や夏の暑い時期にもトレーニングを続ける必要がありますよね。
では、1年間をどのようにスケジュールを組むといいのか?
この本では「春・夏・秋・冬・ターゲットレース・リカバリー」と、タイムを狙うレースをもとに、1年間を通した年間スケジュールの流れが分かります。
春の時期には、インターバル走・10kmまでのペース走・15kmのビルドアップ走をベースにしたり、暑い時期には、負荷を上げて短時間で練習を終わらせたり。
サブ3.15やサブ3.5を目指すランナーにも役に立つ
大半のマラソン本では「サブ3、サブ4、初マラソン」のように、幅広いランナーをターゲットにしてタイプ別の練習メニューが紹介されています。
一方、この本のターゲットはほんとうに明確。
「サブ3、サブ3.15、サブ3.5」と、それぞれのランナー向けにポイント練習のターゲットタイムを詳しく紹介しています。
ゴルフ書籍で例えると、100切りを目指す人向けではなく、平均スコア80台の人で70台を目指したいゴルファー向けですね。
女性目線での筋力トレーニングがわかる
走るフォームを長時間維持し続けるためには、筋力アップも大事です。
鈴木莉紗さんを題材としているので「筋肉ゴリゴリ」の男性だけではなく、女性でも行える負荷での筋力トレーニングを紹介しています。
ダンベルとかの用具も必要はなく、ヨガマットがあればすぐに行える内容です。
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1日10分も走れなかった私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと:ちょっと困った点
逆に、この本を読んでちょっと苦労した点も紹介しますね。
脚を痛めないように要注意
「平塚流」の効率を重視したトレーニングでは、他の書籍ではあまりみない特徴として
「インターバル走」→「翌日(or翌々日)に距離走」
というメニューを推奨しています。
脚の疲労がある状態で距離走を行うセット練習によって、相乗効果が狙えるんですね。
この練習、理屈ではわかるんです。
ただ実際に行うとなると、どうしても脚を痛めないかが不安なんですよね・・・。
試してみたい人は、まずはインターバル走3セット+距離走など、徐々に負荷を高めるように行うと良さそうです(只今検証中)
練習メニューを組むのがちょっと難しい
書籍内では、すごく丁寧に練習メニューを数パターン紹介しています。
練習メニュー
- 4種類のポイント練習の頻度や目安タイム(上記)
- 週間トレーニングメニュー例
- レース3ヶ月前からのトレーニングメニュー例
- 鈴木莉紗さんがサブ3を達成ときの実際のトレーニングメニュー
ただ、上記をじっくり読み比べると、ポイント練習の頻度や内容が異なるんです(=じゃっかん矛盾があります)
中でもわたしが特に一番迷ったのが、以下の2つですね。
迷ってること
- ポイント練習を「週2回/3回」のどちらにするか
- 距離走とミドル走の頻度をどうするか
この本を読むまでは「<東大式>マラソン最速メソッド」をもとにして「平日(主に水曜)にインターバル走、土日いずれかに距離走」を中心とした練習メニューを組んでいたんです。

ただ、もう少し負荷を上げる方がいいと思ったので、しばらくの間は最適な練習メニューになるように走っては修正する予定です。
わたしの場合、2週間を1セットとして練習メニューを組むことにしました。毎週同じメニューにすると飽きるので(笑)
1日10分も走れなかった私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと:感想・まとめ
本記事は「1日10分も走れなかった私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと」という書評のレビューでした。
具体的なイメージを膨らませつつ、サブ3(~サブ3.15、サブ3.5)を目指して、必要となる走力を把握しながら、練習メニューを組みたい人向けの本でしたよ。
ぜひ、参考になれば嬉しいです!
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